残念系お嬢様の日常
「ええ、それがヒートアップして自らも過激ないじめを行うようになっていたわ」
『けれど、今の世界ではおかしな点がある。いじめの主犯である君はなにもしていないのに、原作と似た展開が起こっている』
雨宮の言うとおり、そこが一番おかしな点だ。
たとえば、原作の私の立ち位置に別の人が立っているのならまだわかる。
けれど、私が浅海さんを追い出せと命じたということになっているのだ。
「誰かが……私のフリをしている」
『そうだね。浅海奏を利用して君を陥れようとしている人物がいるのかもしれない』
口を噤み、生唾を飲む。
私の不安を煽るように鼓動が速くなっていき、胸元をぎゅっと掴む。
ああ、制服皺になってしまうかもしれない。早く脱いでおけばよかった。
でも……今は気力がわかない。
「それとさ、おかしいんだよね」