残念系お嬢様の日常


「おかしい?」

「中等部の子たちは何度聞いても君から浅海奏を学院から追い出せと命じられたと言っている。けれど、浅海奏の話によると君を救おうと水に飛び込もうとすると阻止されて、助けるよりも先に中等部の子たちが浅海奏を責め始めたらしい。まるで助けに行かせないように』

「どういうこと?」

私がプールに落ちたとき、確かに誰もすぐに助けてくれなかったし、誰かが言い合っているような声も聞こえた気がする。

それが中等部の子たちが浅海さんを責め始めた声だったのかもしれない。


『浅海奏曰く、彼女たちに違和感を覚えたらしい。君がプールに落ちたのもわざとぶつかったように見えたって』

「ちょっと待って。私、彼女たちとはあの時初めて顔を合わせたのよ。それに彼女たちは私に気に入られるために浅海さんを追い込んだのよね? それなのに私を溺れさせるなんておかしな話じゃない?」


私に気に入られたいのにプールにわざと突き落とすなんてやっていることが変だ。

でも、思い返してみればわざとらしかったようにも思えるけど、ダメだ……わざとやっていたという確信は持てない。



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