残念系お嬢様の日常
『そうなんだよね〜。だからさ、この件は誰かが裏で糸を引いてると思うんだ』
「そんなの……目的がわからないわ」
『憶測だけど、おそらく目的は浅海奏ではなく君だよ』
目的が私?
どくんと心臓が大きく跳ね上がり、手のひらに嫌な汗が滲む。
「……けど、あんなことされたって私が花ノ姫じゃなくなるなんてことないわ」
私が原作の事件以外で狙われる理由がわからない。
私を悪者に仕立て上げたかったとしても、あれくらいでは花ノ姫の称号は失わない。
『原作で君は殺されるんだよね? その犯人が既に動いているんじゃないのかな』
「でも、原作では私が裏で手を引いていて、浅海さんをプールに突き落とさせるのよ」
原作と同じ犯人が動いているのなら、原作でこの事件だって犯人が起こしているんじゃないだろうか。
けれど、私を殺す犯人と違うのであればまた違った問題が起こる。