ひまわり男子とシンデレラ
箱を開けるとそこにはうさぎのキーホルダーと一通の手紙。
添えられていた手紙には私の“笑顔”が好きと書かれていた。
手紙を抱きしめ泣きながらも無理やり笑顔をつくるが、頬は引きつりまともに笑えない。
大丈夫。笑える。私は笑える。
彼が好きだと言ってくれた笑顔を無くさないように・・・笑え、私・・・笑うんだ。
そしてこの日を境に私は泣くことをやめた。
まるでどこかに涙を落してしまったかのように、この日から泣くことはなかった。
“ 私はもう泣かない ”
*****
ピピピピピッ・・・ピピピピピッ・・・ピピ・・・
「・・・んっ・・・」
眠たい・・・。まだ寝たい・・・。
瞼はまだ重たく、上下が仲良く引っ付いている。
未だ鳴り続けるアラームを止めるため、手探りでスマホを探すが見つからない。
しぶしぶ瞼を開け目的の物を探すと割と近くにあった。
画面に表示されている時間は6時15分。
土日明けの日はどうしても朝起きるのが辛く感じる。
「・・・起きなきゃ」
もぞもぞと布団から抜け出し、上に向かって体を伸ばす。
閉めていたカーテンを開けると眩しい程の朝日が差し込んできた。