ひまわり男子とシンデレラ



「・・・笑顔、笑顔、笑顔。・・・よし!」



自分に言い聞かせるように毎朝口にする言葉。
この言葉は自分を笑顔にしてくれる言葉でもあり、自分を縛る言葉。


それでも私はこの言葉を言うことをやめない。


だって笑顔は幸せの象徴だから・・・。


彼が好きだと言ってくれたから。


私は笑う。笑ってなくちゃいけない。


鏡の前で笑顔を作ってみる。



「うん。今日もいい笑顔!」



日課となった笑顔の確認を済ませ、そのまま髪を梳かしていく。


制服に着替えるにはまだ早いため、いつもの部屋着に着替えているとお母さんの声が聞こえた。



『奈々――!!起きてる?』

「はーい、起きてるー!!今降りるね!」



階段の下から私を呼ぶお母さんの声。
いつもと何も変わらない日常。これが私、旭 奈々(あさひ なな)まだ16歳高校2年生の一日の始まり。



今日も一日が始まった。






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