極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
「そういえば、辞令が正式に出たのでご報告を……」
「どこに異動するの?」
「ブルーメゾンの広報なんです。まさか親会社に異動になるなんて考えてなかったので、未だに緊張してるんですけど」
(まさかだな……。だけど、俺の方はまだ情報開示になってないから、迂闊に口を割るわけにはいかないんだよな)
6月に異動が決まれば、前月に公になるだろう。ブルーメゾン側の都合もあるだろうし、場合によっては新年度の始まりになる4月かもしれない。
それまでにどうにかして万佑を振り向かせて、恋人になれていれば、密かに交際をすることもできる。
だけど、そんなことをしたら、彼女は気を悪くしないだろうか。
(とはいえ、話すわけにいかないし、話したところで社内恋愛は嫌がりそうだしなぁ)
自分の出方を考えていると、テーブルを挟んで座る万佑にじっと見つめられていることに気づいた。