極上恋慕~エリート専務はケダモノでした

「そういえば、辞令が正式に出たのでご報告を……」
「どこに異動するの?」
「ブルーメゾンの広報なんです。まさか親会社に異動になるなんて考えてなかったので、未だに緊張してるんですけど」

(まさかだな……。だけど、俺の方はまだ情報開示になってないから、迂闊に口を割るわけにはいかないんだよな)

 6月に異動が決まれば、前月に公になるだろう。ブルーメゾン側の都合もあるだろうし、場合によっては新年度の始まりになる4月かもしれない。
 それまでにどうにかして万佑を振り向かせて、恋人になれていれば、密かに交際をすることもできる。
 だけど、そんなことをしたら、彼女は気を悪くしないだろうか。

(とはいえ、話すわけにいかないし、話したところで社内恋愛は嫌がりそうだしなぁ)

 自分の出方を考えていると、テーブルを挟んで座る万佑にじっと見つめられていることに気づいた。

< 149 / 276 >

この作品をシェア

pagetop