極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
「永縞さんの気持ち、すごく嬉しかったです」
伏せた視線を、彼の胸元に留める。
いつの間に感情が傾いたのかは分からない。
まだまだ彼のことは知らない部分が多いだろうし、もっと話してほしいこともある。
彼の過去も今も、そして未来も、すべてを知りたくてたまらない。
そして、他の誰にも取られたくない。
環がいる毎日を失いたくないとさえ思う。
(もっと他の言葉があればいいのに)
この想いを伝えるには、好きの2文字では足りないけれど……。
「それで、その……。これ、よかったら受け取ってください!」
バッグに忍ばせていたチョコレートを差し出す。
両手でしっかりと持ち、とても環と目を合わせることはできなくて、俯いて彼の革靴のつま先を見つめた。
流れるように落ちてきた髪の毛が、視界で揺れている。