極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
「おかえりなさいませ。エレベーターの操作はお任せください」
「ありがとうございます」
両手が完全に塞がっている環に、常駐のコンシェルジュが気を使ってくれた。
「お荷物も、お部屋までお持ちしましょうか?」
「いえ、結構ですよ。ありがとうございます」
眠ってしまった女性を自宅に連れて入るのは、生まれて初めてだ。
20階建てマンションの最上階でエレベーターを降り、自宅のドアの鍵を開ける。
(寝ちゃったか……)
自分の腕の中で安堵の表情で眠られては、そうそう襲う気にもならない。
本当は少しだけ飲みながら話して、時間が来たらシャワーを浴びて、愛し合いたかった。
そんなプランを立てていたのは自分だけかもしれないけれど、朝まで一緒にいることを望んでくれた彼女も、少なからず予感はしていたはずだ。
(疲れてるのかもなぁ。異動で多忙にしてたみたいだし)
寝室のドアを開け、ベッドにそっと万佑を横たえる。
ダウンとブーティーを上手く脱がせて、荷物をベッド脇に置き、部屋の隅にあるライトを点けてから部屋の明かりを消した。