極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
社会人同士、会えない日が続くこともあるだろう。
こうしてメッセージや電話で繋がるのが精いっぱいの時期があったって、普通のことと思う。
だけど、その普通すら受け入れがたい時もある。
家は近いし、タクシーを飛ばせばすぐに行ける。自宅じゃなくたって、ミミの店で合流することもできるし、車を出して迎えに行ったっていい。
でも、明日のことを考えると、そうもいかないのだ。
「でも、俺は万佑ちゃんに会えなくて死にそう」
『私も、永縞さんに会いたいです。でも、そうもいかないですよね』
「明日休みだったら、これからでも連れ出して、すぐに抱きしめるんだけどな……」
さらっと甘いことを言う環に、万佑はひとり頬を熱くして、嬉しさに顔が綻んだ。
彼も会いたいと思ってくれていると分かったら、それで少しは心が満たされていく。
『あ、ごめん。客先から連絡が入った。また連絡するね』
「はーい」
せっかく仕事が終わったと思ったのに、明日会う予定のクライアントの社長からの着信に、環は気持ちを切り替えて応答した。