極上恋慕~エリート専務はケダモノでした

「じゃあ、万佑が結婚を決めて、プロポーズの返事をくれたら公表してもいい?」
「……それなら、いいです」
「そう。分かった」
「いいんですか!?」

 今度は万佑が驚いた様子で、前のめりになった。
 実際に職場を共にしたら、期限を決めずに秘めるのは難しいかもしれないと感じていたし、彼は隙あらばちょっかいを出してきそうだったので、そんな答えをもらえるとは思っていなかった。


「いいんじゃない?」

 余裕たっぷりの微笑みは、環の自信が見て取れる。


「まだ返事はできないのに?」
「いいよ。そう遠くないうちに、俺をひとり占めして結婚したくなるのは、万佑の方だからね」

(万佑に決意させるためなら、どんな方法でも使って手に入れてみせるよ)

 前のめりだった万佑の肩を引き寄せ、唇を重ねながら決意した。
 
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