極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
「近くにいたら、仕事にならなくなりそうな気がします」
「あははは、そうかもなぁ。今朝みたいなこと、歯止めが効かなくなりそうだしなぁ」
「ダメですよ、会社なんだから」
顎先に指が掛けられ、環と向き合う。
残された逃げ場は視線の先だけで、万佑は彼のまなざしから逃れた。
「本当にダメ? 俺は限界で、万佑が欲しくて仕方なかったんだけど」
「んっ……ふぁ、んんっ」
噛みつくようなキスに息が止まる。
唇の隙間から呼吸をすれば、環の舌が絡まった。
「欲しいなら、素直にならないと」
透明な糸で繋がった距離で見つめられ、万佑は意識までとろけていくような感覚に、身体の力が抜けていく。
いつの間にか彼のYシャツが肌蹴ていて、引き締まった体躯がさらけ出されている。
夜の彼は、とびきりセクシーだ。
今朝、こっそり見たキスの顔は、きっとこの時間を思い出させられたから、あんなにドキドキしてしまったのだろう。
「今朝の続き、しようか」
すべてを見通すような環に、万佑は素直に頷いた。
「抱いてあげるから、万佑からキスしてごらん」