極上恋慕~エリート専務はケダモノでした

「だけど、環くんのことだから、本当は話したくて仕方ないんじゃないの? そんな話、してない?」
「……よく分かったね」
「当然よ。自分の恋愛遍歴やら夜の営みやら、私が相手ならいいと思ってくれたのか、いろいろと話してくれてたもの。万佑ちゃんのことだって、あんなに積極的だったし。そんな人が秘密の恋なんて、ちょっとチグハグだと思ったのよ」

(ミミちゃんになら、相談できるかな。一応、両方の気持ちが分かってくれる貴重な友達だし)

 万佑は箸を置いて、ミミに向き直る。


「ミミちゃん、久々に来たのに悪いんだけど、相談に乗ってくれる?」
「いいわよ。もしかして、環くんの夜の営みのことかしら? うふふふ」
「ち、違うよ」
「いいのよ、それならそれで聞くわ。環くん、相当強いみたいだものね。1回じゃ済まないって言ってたし、それで振られたこともあったんだから」

(やっぱり、そうだったんだ……。もしかしたら、とは思ったこともあったけど)

 万佑は、彼に愛された夜のことを思い出しては、頬を赤らめた。

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