極上恋慕~エリート専務はケダモノでした

『――もしもし、万佑?』
「ごめんね、夜遅くに。もう帰ってるの?」
『あぁ、さっき帰ってきたよ。どうした?』
「久々に、電話で話したくなって」

 帰宅してから、環と話したくて電話を掛けた。
 彼は変わらずに時折電話をくれていたけれど、自分から掛けるのはいつぶりだろうと振り返る。


『そっか。……今日はお疲れ様。いいプレゼンだったよ。葛城さんも褒めてた』
「環さんのおかげです」

 今日のことを改めて褒められると、新たな自信になる。
 一層仕事に邁進する力になるような成果を残すために、万佑は気を引き締め直した。


『俺は、自分の役目を果たしたまで。新しい案件となると、さすがに辣腕な葛城さんでも慎重になるだろうから』
「新しい上に大きな案件ですからね。私も頑張ります!」
『うん。期待してる』
「……あの、近々デートしませんか? 環さんに話したいことがあります」

 もしかしたら、その日までに結論に至らないかもしれない。
 だけど、経過でもいいから彼に話したい。

 ふたりの、大事なことだから……。

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