極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
「ん……。おかえりなさい」
微睡から覚めた万佑は、触れている環の手を取った。
「ごめんね。俺が誘ったのに、遅くなった」
どれほど彼が多忙なのかは、同じ会社に勤めているからこそ分かっている。
万佑は責めることなく、甘えるように彼の手に頬を寄せた。
「お腹空いてますか? 今日はピーマンの肉詰めにしました」
「うん、さっきからすごくいい匂いがしてる」
上体を起こそうとする万佑の手を引いて、環はそのまま彼女を抱きしめる。
「万佑の寝顔、かわいかった」
「見てないで起こしてくれてよかったのに」
さっき呟いたプロポーズは、聞こえていただろうか。
もしそうだとしたら、どんな返事をくれるだろう。
環はありったけの想いを染みこませるように、彼女をしっかりと包み込む。
「癒されたからいいんだよ。起こすかどうか悩むくらいかわいかった」
「ふふっ。変なの」
万佑が腕の中で小さく笑えば、彼は優しく髪を撫でた。