極上恋慕~エリート専務はケダモノでした
「こんばんは」
にこっと微笑まれ、万佑も同じように返す。
(あー、この人、間違いなくモテるタイプだ。しかも人たらしっぽいなぁ。無自覚で女を引き寄せちゃう磁石みたいな)
万佑は直感でそう感じつつ、貼り付けた笑顔を崩さない。
「永縞といいます。あなたは?」
「清家です……」
自己紹介を済ませると、サラリーマン3人組が来店し、万佑と環の間に座ってしまった。
「あれ? かわいい女の子がこんな日に1人で、ミミちゃんのところにいるなんてなぁ」
「課長、他のお客さんに絡まないでください! すみません、ご迷惑を」
「ミミちゃん、中生ジョッキ3つね」
はぁ、と生返事をする万佑は、不躾な中年3人組に呆気にとられ、あまり関わらないでおこうとさり気なく椅子を遠ざけて座り直す。
(こんな日に1人で来て悪かったわねっ! これだから酔っ払いオヤジはモテないのよっ!)
真新しい傷を抉られた万佑は、ぐびっとビールを飲んで苛立ちを流しこんだ。