同期以上、彼氏未満
「昴と一緒だと、本当に楽しいよ。
だけど、それは仲のいい同期だからでしょ?」
これ以上深入りしたら、人としてダメだ。
私は必死でハンドルを握りしめ、急ブレーキをかけた。
「俺は、メグのこと、ただの同期だなんて思えへんねん。
俺だけのメグになってほしいんや」
ザラザラした防波堤の感触だけだった私の右手に、昴の左手が重なった。
昴の手は、こんなに優しかったかな。
そして、裕和にもらった指輪が、まるで邪魔をするように昴の左手に突き刺さる。
ザラザラとふわふわに挟まれて、身動きできない。
右隣に座っている昴を見上げると、視線が交わった。
「俺、メグが決心するまで、待ってるからな」
昴は、私の頭をなでたかと思うと、おでこにチュッとキスをした。
「メグが好きや」
昴のまっすぐな言葉は、私の心の奥底のなにかを揺さぶってゆく。
「メグ、なんか言えや」
「あ、えーっと・・・」
「そやな、『私も昴が好き!』とか、おすすめやで?」
「言うわけないじゃん!」
「なんや、ケチ」
「だいたいさー、私は昴のこと同期としか思ってないって言ったじゃん」
「ほな、メグは誰が好きなん?
本音をぶつけてくれや、俺も告白したんやし」
「それは・・・」
「海に向かって『裕和が好きー!』って、叫べや。
そしたら俺も、あきらめられるかもしれんわ」
「私は・・・」
「裕和が好き、やろ?
指輪してんねんもんな、当たり前やわ」
だけど、それは仲のいい同期だからでしょ?」
これ以上深入りしたら、人としてダメだ。
私は必死でハンドルを握りしめ、急ブレーキをかけた。
「俺は、メグのこと、ただの同期だなんて思えへんねん。
俺だけのメグになってほしいんや」
ザラザラした防波堤の感触だけだった私の右手に、昴の左手が重なった。
昴の手は、こんなに優しかったかな。
そして、裕和にもらった指輪が、まるで邪魔をするように昴の左手に突き刺さる。
ザラザラとふわふわに挟まれて、身動きできない。
右隣に座っている昴を見上げると、視線が交わった。
「俺、メグが決心するまで、待ってるからな」
昴は、私の頭をなでたかと思うと、おでこにチュッとキスをした。
「メグが好きや」
昴のまっすぐな言葉は、私の心の奥底のなにかを揺さぶってゆく。
「メグ、なんか言えや」
「あ、えーっと・・・」
「そやな、『私も昴が好き!』とか、おすすめやで?」
「言うわけないじゃん!」
「なんや、ケチ」
「だいたいさー、私は昴のこと同期としか思ってないって言ったじゃん」
「ほな、メグは誰が好きなん?
本音をぶつけてくれや、俺も告白したんやし」
「それは・・・」
「海に向かって『裕和が好きー!』って、叫べや。
そしたら俺も、あきらめられるかもしれんわ」
「私は・・・」
「裕和が好き、やろ?
指輪してんねんもんな、当たり前やわ」