先輩の彼女にしてもらいました
なんだよ、決勝戦でのことをまだ怒ってんのかよ、しつこい奴だ。

もう、終わったことだろうが、さっさと気持ちをきりかえろよ、このクソゴリラ。

岳と俺がバチバチやっているせいで、チーム全体も緊張感が漂っていてあまり良い傾向とは言えない。

キャプテンの岳なら、それを1番わかっているはずなんだが。

「さーせんしたっ、キャプテン、俺が悪いんっす。つばさ先輩は、悪くないっす」

武田は、涙目になりながら、必死でこの場をおさめようと岳にペコリと頭を下げる。

「おい武田、こんな奴に謝ることねーぞ、大体なんだよあんな練習メニューこなせるかよ、こいつらを殺す気かよっ」

俺は、頭を下げている武田の肩を庇うように、抱いた。

改定された練習メニューは俺だって知っているけれど、朝から晩まで地獄のようなトレーニングだったので俺は納得していなかった。
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