先輩の彼女にしてもらいました

俺がいつも以上に活躍して見せるから、俺に全部まかせとけって、大口を叩けるような状況ではなかった。

情けない奴だ、俺は。

「くそッ」

不敵な表情の岳を睨みつけて、俺は腹だだしくてその場を立ち去ろうとした。

岳、あの策士め、絶対になにか企んでやがる。

今に見てろ、俺は絶対復活してみせてやるからな。

持っていたボールをドリブルしてゴール下へ走った。

身体が重く感じるのは、気のせいだ、気のせいだ、気のせいなんだっ。

自分に言い聞かせながら、ジャンプして、勢いよくダンクを決めた。

見たか岳、俺は飛べただろ。