先輩の彼女にしてもらいました
えーっ、佐原、高田は1年でバスケ初心者だぜ、明らかに俺のチームが不利じゃね?

「つばさ先輩のチームには、武田が入りますっ。モガモガッ」

まだ騒いでいる武田は口を塞がれ数名の部員達に、強制的に体育館の端に追いやられる。

「よーしっ、始めるぞ」

岳の合図で、部員達は、コートの外にでていく。

なんなんだこの展開は。

時田がそばに来て、俺を見上げて眉を釣り上げる。本当に今日の時田はどうしたっていうんだろう。

「つばさ先輩、もし俺が先輩からボールを奪って一本でもシュートをうてたら、蒼井を」

「わっ、バカ、何言ってんだ、蒼井さんを賭けるとか絶対しないからな」

俺は慌てて、時田の話をさえぎる。

この流れからして、普通こういう要求をしてくるんじゃないかと思ったからだ。
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