先輩の彼女にしてもらいました
こんなのは、練習にもならない。大体時田と俺じゃ大人と子供くらいに実力が違う。身長だって20センチ以上の差がある。
そんなことは初めから、わかっているはずじゃないか、時田。
それなのに、どうしてお前は、そんなに必死になって俺を負かそうとするんだ?
俺からボールを奪おうとする時田は、勢い余って派手にスリップしてしまい床に転がってしまう。
「くっそう」
コートに片膝をついて、悔しそうに拳を握る時田を見て、俺は思わず立ち止まってしまう。
青山にすぐさまボールを奪われたけど、俺は時田に駆け寄り、手を差し伸べた。
「大丈夫か?」
汗だくの時田は俺から視線をそらし、差し出したその手を取らずに自分で立ち上がる。
俺は、そんな時田を見て、何を言ってやればいいのかわからない。
だけど、ふと思った。
そうか、時田は闘っているんだ。
なにと?
俺と?
いいや、ひょっとしたら自分自身と、かな。
そんなことは初めから、わかっているはずじゃないか、時田。
それなのに、どうしてお前は、そんなに必死になって俺を負かそうとするんだ?
俺からボールを奪おうとする時田は、勢い余って派手にスリップしてしまい床に転がってしまう。
「くっそう」
コートに片膝をついて、悔しそうに拳を握る時田を見て、俺は思わず立ち止まってしまう。
青山にすぐさまボールを奪われたけど、俺は時田に駆け寄り、手を差し伸べた。
「大丈夫か?」
汗だくの時田は俺から視線をそらし、差し出したその手を取らずに自分で立ち上がる。
俺は、そんな時田を見て、何を言ってやればいいのかわからない。
だけど、ふと思った。
そうか、時田は闘っているんだ。
なにと?
俺と?
いいや、ひょっとしたら自分自身と、かな。