先輩の彼女にしてもらいました
「蒼井さん、なにしてんの、走れー」

「もーっ」

ながばヤケクソに、なりながら先輩を追いかけていく。

100メートル先ほどに先輩が手をふって、待っていた。

「蒼井さーん、ストップ、ストップ」

言われるままに足をとめる。

先輩が片腕をあげて、大声を張り上げた。

「蒼井すずな選手、スタート位置に立って」

は?なに言ってんの?

「ほらーなんか陸上ぽいスタートのアレやってよ」


先輩の言うアレとは、クラウチングスタートのことなんだろうな。


スタートラインを決めて、クラウチングスタートの体制をとる。下を向き目を閉じて集中する。


「オンユアマークス セット」
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