響くんとは付き合いません!!



「おい、お前ら脅かしすぎだっての」



奈央ちゃんと万里くんは、泣きそうになる私を見てゲラゲラ笑っている。

早瀬くんはそんな2人を睨みつけては、ムッと唇を尖らせた。



「満瑠。真に受けんなよ、あんなの嘘だから」

「う……うん…」



な……なんだ、嘘なのか。

よかった…。



きれいに整備されたテニスコートは、明るい中で見るのと暗い中で見るのとは別の世界だ。



3面のテニスコートを、ぐるりと取り囲むように外灯が照らしている。

広い範囲を照らすことのできない弱い光。

テニスコートの輪郭をぼんやり見せてくれているけれど、中心の部分は真っ暗だ。



それに…。

なかには、ピカピカと点滅している外灯もある。



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