はつ恋の君をさがしてる
ぎこちなくではあるが自分の足で歩いて店を出る。

平原さんとは店の前で別れることになった。

「鈴加ちゃん。また連絡するけど、何か困った事が起きたら、いつでも電話してね?今日は本当に高嶺が申し訳なかったね。」

頭を下げようとする平原さんをあわてて押し留めて、私が悪いんです!と頭を下げる。

それを見た平原さんが私を止める。

それを二度ほど繰り返したところで、いい加減にしろ!と高嶺さんに静止させられた。

平原さんと私は苦笑い。

「あ。そうだ!忘れるところでした。これ…」

私はあわてて持っていた紙袋を平原さんに渡す。

「これは?」

「あの、お孫さんが生まれたと伺ったので、赤ちゃん用のケープを編んだんですけど…」

「すみません。ご迷惑だったら捨ててください。」

祖母に習った編み物が唯一の特技で、小さな赤ちゃん用のケープを編むのは楽しくて、ついつい作ってしまったが、今時は買う方が良いものがたくさんあるのに、我ながら恥ずかしくなって俯いてしまった。

今日遅れたのもケープを家に取りに戻ったからだし、バカだなぁ私……。

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