はつ恋の君をさがしてる
しばらく考えこんだ様子で黙っていた高嶺さんは、あきらめたように私を見つめる。

「わかったよ。」

「そうか。じゃぁ、頼んだぞ。」

親子の会話はどうやら終了したらしい。


「鈴加ちゃん、とにかく病院いってきてね?
食事はまた日を改めよう。高嶺。ちゃんと鈴加ちゃんを家まで送りなさい。いいね?」

平原さんがそう言うと、高嶺さんはしぶしぶ頷いた。

平原さんはすぐにレストランのオーナーに事情を話して今夜の予約をキャンセルしてもらう。
私は申し訳なくてオーナーさんに頭を下げるも、オーナーさんは気にしないでまた来てくださいと気遣ってくれた。

「立てるか?」

高嶺さんに手を貸してもらってなんとか立ち上がってみると、先ほどよりはしっかり立てた。
これなら歩けそう。

試しに歩いてみた。

さすがに痛い。

それでも歩けるのでほっとした。

その様子に平原さんも安堵したようだ。
< 9 / 195 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop