はつ恋の君をさがしてる
あれから数分経過するも……
高嶺さんに抱き寄せられた状態のままでオロオロしている私の頭上では、相変わらず兄弟ゲンカらしき口論が続いている。
なんで?誰も止めにきてくれないの?
そろそろ何とかした方がいいのかなぁ?と思い始めて、もぞもぞと囲われた高嶺さんの腕のなかで身をよじってみるも虚しいほどに動けない……
「おいおい!何やってんだお前たち?」
「あ……兄貴。」
良かった。救世主あらわる!
救世主として降臨したのは平原さんの長男の高成さんだった。
二人の攻防をさらっと見ただけで大体のことを察したらしい。
さすがだ!
「高嶺!とりあえず鈴加さんを離せ。窒息する。穂高はさっさと母さんに鈴加さんの到着を報告してこい!」
長兄の指示には素直に従うらしい二人の弟たち。
高嶺さんはすぐに焦ったように手を離してくれたし、穂高と呼ばれた三男さんもすぐに玄関の奥に続く廊下に消えていった。
ただ、表情はかなりむくれた感じで可愛いかった。
「ごめんね。弟たちが迷惑かけたみたいで、大丈夫かな?」
「はい。大丈夫です。今日はお招きいただいてありがとうございます。引越しの時にもお世話になったのに、ついて早々になんか……すいません。」
思わず謝ってしまう。
「いや~違うから、弟たちはいつもあんな感じだから、ケンカしてる訳じゃなくてじゃれたいだけだから!気にしなくていいからね?」
高成さんに優しく弁解されてほっと息つく。
ほどなくして奥から平原さんと奥さまが現れたので、ご招待のお礼とご挨拶をして中に通された。
案内された家のなかは和洋折衷で、高嶺さんはちぐはぐと言うけれど、とても素敵だった。
リビングらしき大きなソファーのある部屋に通される。
ソファーに座るとさっそく奥さまがお茶を運んできてくださるので慌てて立ち上がってお手伝いさせていただいた。
「お客様なんだから良いのよ?でもありがとう。」
笑顔でそう言われてちょっとほっとする。
ほどなくして別の部屋にいたらしき赤ちゃんを抱いた女性が現れて、家族が全員揃ったところで、改めてお互いに自己紹介をすることになった。
高嶺さんに抱き寄せられた状態のままでオロオロしている私の頭上では、相変わらず兄弟ゲンカらしき口論が続いている。
なんで?誰も止めにきてくれないの?
そろそろ何とかした方がいいのかなぁ?と思い始めて、もぞもぞと囲われた高嶺さんの腕のなかで身をよじってみるも虚しいほどに動けない……
「おいおい!何やってんだお前たち?」
「あ……兄貴。」
良かった。救世主あらわる!
救世主として降臨したのは平原さんの長男の高成さんだった。
二人の攻防をさらっと見ただけで大体のことを察したらしい。
さすがだ!
「高嶺!とりあえず鈴加さんを離せ。窒息する。穂高はさっさと母さんに鈴加さんの到着を報告してこい!」
長兄の指示には素直に従うらしい二人の弟たち。
高嶺さんはすぐに焦ったように手を離してくれたし、穂高と呼ばれた三男さんもすぐに玄関の奥に続く廊下に消えていった。
ただ、表情はかなりむくれた感じで可愛いかった。
「ごめんね。弟たちが迷惑かけたみたいで、大丈夫かな?」
「はい。大丈夫です。今日はお招きいただいてありがとうございます。引越しの時にもお世話になったのに、ついて早々になんか……すいません。」
思わず謝ってしまう。
「いや~違うから、弟たちはいつもあんな感じだから、ケンカしてる訳じゃなくてじゃれたいだけだから!気にしなくていいからね?」
高成さんに優しく弁解されてほっと息つく。
ほどなくして奥から平原さんと奥さまが現れたので、ご招待のお礼とご挨拶をして中に通された。
案内された家のなかは和洋折衷で、高嶺さんはちぐはぐと言うけれど、とても素敵だった。
リビングらしき大きなソファーのある部屋に通される。
ソファーに座るとさっそく奥さまがお茶を運んできてくださるので慌てて立ち上がってお手伝いさせていただいた。
「お客様なんだから良いのよ?でもありがとう。」
笑顔でそう言われてちょっとほっとする。
ほどなくして別の部屋にいたらしき赤ちゃんを抱いた女性が現れて、家族が全員揃ったところで、改めてお互いに自己紹介をすることになった。