はつ恋の君をさがしてる
黙々と料理を食べ続けた結果、あっという間に焼きそばも唐揚げもキレイに無くなってしまう。

「帰るか?それともデザートに鈴加の大好きな杏仁豆腐でも頼むか?」

高嶺さんは片方の口の端っこだけを器用に引き上げるようにニヤリと笑いながら誘惑してくる。

もちろん断らない!
断るわけがない!
だってこの店の奥さん手作りの杏仁豆腐は一度食べたらヤミツキになる美味しさで、毎回必ず食べるほどに大好きなのだ!

で、結局大好きな唐揚げと杏仁豆腐をお腹いっぱいに堪能した私は、すっかり考える事を放置していた。
マンションまでの帰り道は普通に二人で仲良く手を繋いで歩く。

いつからだろう?
高嶺さんと手を繋いで歩くことに違和感を感じなくなったのは……

最初の頃は恥ずかしくて必死に振りほどこうとしていたはずなのに?
今は普通に隣に並ぶと手を繋いでしまう。

とは言え、身長差がありすぎるから手を繋ぐと大人と子供の様だが……。
高嶺さんは嫌じゃないのかな?
まぁ、そもそも手を繋ごうと差し出してくるのは高嶺さんの方だしなぁ~
などと考えながら歩いていたら不意に歩道の段差に躓いてしまった。

「うわぁ!」
目前に地面が迫ってきて思わず痛みを覚悟して目をぎゅっとつぶるけれど、即座に伸ばされた長い腕が私を抱き止めてくれる。

「何をやってるんだ?これで4回目だぞ?大丈夫か?」

「うん……ごめんなさい。」

あわてて体勢を立て直して高嶺さんを見上げる。
腰を落として私を抱えていた高嶺さんが苦笑いしながら身体を離す。

「また考え事か?覚えてないみたいだからもう一度言うけど、プロポーズはしたが、今すぐ返事をしろとは言ってない。ゆっくり考えて答えをくれればいい。俺はいつまでだって待つ。鈴加がyesと言うまでは何度NOをもらってもプロポーズし続けるから覚悟して!」

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