はつ恋の君をさがしてる
相変わらず頭が痛い。

腕に違和感を感じて視線を動かせば、知らない間に点滴が繋がれていた。

私が点滴に気付いたことに高嶺さんがちょっと焦る。

「あ……あの…ごめん。寝てる間に採血も点滴もしちゃったんだ。もうすぐ終わるから…。


「と言うか、お前ちゃんとご飯食べてるのか?貧血なのは自覚してるみたいだけど。」


うっ。
そっちにきたか…。

高校卒業と同時に施設を出て一人暮らしを始めてから、しばらくは頑張って自炊していたのだけれど、最近は仕事が忙しくてヘトヘトで帰宅するから、そんな気力もなくてコンビニおにぎりを噛る日々が続いていた。
疲れきった日には食べる気力もなくてなにも食べずに寝てしまう日も…。

さすがにそれを正直には言えなくて、また黙りこむ。

「なぁ?まだ怒ってるのか?」

ひとこともしゃべらない私に、高嶺さんは検討違いな解釈をしたようだ。

ここは怒ってる事にしてごまかすのが最良かも?

なんて返事をしたものかと悩む。
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