はつ恋の君をさがしてる
なんとかごまかして早く帰りたい。

そもそもこんな目に遭わせたのは高嶺さんだ!
私が怒るのは正当な権利のはず?

そんなことをつらつら考えている間に点滴が終わったらしい。

高嶺さんがあっという間に針を抜いてくれた。

「なぁ?頭痛ひどいのか?鎮痛剤だそうか?」

僅かに眉をよせて私の様子を伺うように覗きこんできた高嶺さんに、考えている事を見透かされそうであわてて視線をそらす。

「要りません。過呼吸のせいだしそのうち治るし。それにクスリも嫌い。」

「あっそ!」

意地を張って嫌な言い方をした私に、高嶺さんも腹を立てたのか?
かなり冷たく突き放すように言われてちょっと凹む。
自分が悪いのはわかってるけど、素直になれない。

沈黙が嫌でまた強がる。

「もう帰って良いよね?一人で帰れるから、お世話になりました。」

嫌みなくらいに丁寧に最後の言葉を言い終えてからベッドから飛び降りて、目についたバックをつかんで逃げるように処置室を出た。

突然の行動にびっくりしたのか?高嶺さんは追いかけてこなかった。

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