はつ恋の君をさがしてる
「で?どうするんだ?病院連れていかなくて良いのか?」

相良の言葉にちょっと考え込む。

病院嫌いな鈴加を無理やり病院に連れていくのもなぁ……
どうせ、医者ならここに二人もいる。

「相良?おまえ暇なんだよな?」

はぁ?

相良がすっとんきょうな返事をしながら俺の顔を凝視しやがるから、
会ったついでだ!付き合え!と有無を言わせずに協力を強制してみる。

相良は渋々といった感じだったが、コーヒーを要求しつつもダイニングのイスに腰掛けたので、どうやら協力してくれるらしい。

鈴加はそのままリビングのソファーに寝かせておいた。
さすがに他人のそれも男の寝室に寝かせるのは申し訳ない気がしたからだ。

服を脱がせてみて気が付いたが、鈴加の左肩から肘のすぐ上までに大きな傷跡があった。


病院嫌いの原因に関係しているのだろうか?

試しに相良にもその疑問を話してみる。

「そうだなぁ~あれだけ傷が残ってるんだから、かなりのケガだろうし入院もしたんだろうからなぁ」

「だよな~。何かトラウマになるようなことがなきゃあそこまでの反応はないよなぁ…」

そんな話をしながら俺が淹れたコーヒーを飲んでいたら、不意に身じろぎするような気配を感じた。

俺と相良は顔を見合わせて頷き合うと、すぐに立ちあがりソファーに歩み寄った。

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