眩しさの中、最初で最後の恋をした。
side 有紗

買い物を済ませ、お茶をした後は明日の予定もあるので別れて家に帰る。

「ただいま」


そう声を掛けて帰宅すると、家に居たお母さんが顔を出す。

「有紗、おかえりなさい。明日は本当に大丈夫?最近遠出は控えてたでしょ?」

出掛けることに不安そうなお母さんに

「大丈夫よ!まだそんなに大変なことになってるわけじゃないんだから。むしろ友達と行きたかった所に一緒に行けるのよ?いい思い出になるわ」

そう笑顔を向ければ、お母さんは不安そうなものの納得はしてくれたみたい。

「帰り、疲れが出てしまったら連絡しなさい。迎えに行くから」

お母さんの心配も理解出来るので、私はそれに素直に頷き答えた。

「分かった。疲れてきつく感じたら迎えに来てって連絡するね」

私の返事を聞き、お母さんはにっこり笑って

「えぇ、明日はお母さん休みだから。遠慮せずに疲れたら連絡しなさい」

「うん、ありがと。夕飯まで部屋で勉強してるね」


自分の部屋に入って、買ってきたスカートを取り出して姿見に映す。

「うん、このスカートは買いだったね」

明日のコーディネートをまとめて置くと、私は自分の机に勉強道具を広げて復習と予習を夕飯までの時間にして過ごした。
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