眩しさの中、最初で最後の恋をした。

私も今日は急ぎめでご飯を食べると洗面台で化粧とヘアセットをして、部屋に戻りカバンに荷物をまとめて準備を済ませて玄関へ向かう。

リビングに一旦顔を出して、一声かける。


「お父さん、お母さん。それじゃあ行ってくるね!帰りもしかしたら夕飯も済ませるかもしれないから、要らない時は連絡するね!」

「ハイハイ、あまり遅くなるなよ!」
「気を付けて行ってらしゃい」

笑って送り出す言葉をくれた両親に、私も微笑んで

「うん!行ってきます!」


そう返事をして、家を出た。

自宅から五分のバス停からバスに乗って駅まで十分。
一昨年までは自転車で三十分だったので自転車で移動していたけれど、去年からまた症状の進行があったので自転車に乗るのはやめた。
それからは通学もバスと電車である。
集合場所は学校の最寄り駅。
私の自宅の最寄り駅からは二駅先になる。
日菜子と要くんは学校の駅が最寄りで徒歩通学。
蒼くんは電車でだと一駅だけれど、電車を使うより自転車の方が早いらしく自転車通学である。

それを踏まえて集合場所学校の最寄り駅になった。
だってそこまでは定期もあるから移動にお金がかからないしね。

集合時間の五十分前に家を出た私は、乗り継ぎが上手く行き集合の十分前には学校の最寄り駅に着いていた。
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