初恋の君と、最後の恋を。
放課後も黒瀬先輩を避けて、校舎を出たのに。
校門の前で黒瀬先輩と相馬先輩が立っていた。
相馬先輩も空気を読んでさっさと帰るように言ってくれないかな。
校舎裏の裏口から帰ろう。
私には時間が必要だ。
幸い2人は話し込んでいて、私には気付いていない。
「私が2人に言ったの」
「え?」
背後から雅美の声がした。
「誕生日のこと」
「雅美、気持ちは嬉しいけれど…今日は、ちょっと…」
「なに?もう黒瀬先輩のこと、嫌いになったの」
「そうじゃないけど…」
「だったら、逃げるな」
甘ったれな私に喝を入れた雅美はさっさと歩いて行ってしまった。