初恋の君と、最後の恋を。

雑貨屋を出て、向かいのカフェに入った。


お昼ご飯を奢ってくれるという先輩の好意に甘える。


「今日は付き合ってくれて、ありがとうね」


「いえ!私が先輩と出掛けたかっただけなので」


窓際の席で1つしかないメニューを私に向けてくれた。


「たくさん食べてね」


「はい!遠慮なく!」


色気より食い気が勝る時点で、私はモテない女だ。

ロコモコ丼とデザートを選び、先輩はグラタンを注文した。


「先輩は卒業後の進路をもう決めてますよね」


「そうだね」


短い返事だった。

その先を聞いてはいけない気がして、先輩から視線を外した。


私だってこれから先のことを、あなたに話すつもりはないから。


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