初恋の君と、最後の恋を。
ーーー高校1年生の夏、
両親の望む聖可高校に進学し、
やっと一息つけると思ったところで、最初の定期テストが散々な結果だった。
元々背伸びして入った、自分のレベルとは不釣り合いの高校だった。
一瞬の気の緩みも許されないほどに、周りのレベルは高かった。
「もう私には無理!」
躍起になって、教科書を破り捨てた。
授業をサボり、中庭の片隅でビリビリと教科書を破ると気持ちがスカッとした。
精神的にもう、限界だった。
周囲の期待に応えることは…。
「止めてやる!」
逃げ道ならすぐそこにある。
明日から学校に来なければいい。
簡単なことだ。
それほどに哀しいわけではないのに、涙が溢れる。
こんなことで馬鹿らしいとも思う。
下を向いて歯をくいしばると、
地面に影ができた。
「誰?」
座り込んだ私を見下げる彼は、校内一のモテ王子だった。