ちゃんと伝えられたら
「訳を聞きたいところだけど、そろそろ店に出なきゃいけない。ここある水分を十分に取って、また身体を休めていてよ。まだこの熱じゃ、食べられないだろう。」

道人さんは私の額に手を当てる。

「とにかく、ここは俺の部屋だから安心して眠って。どこかへ行こうなんて無茶だけはしないでくれ。」

道人さんはそう言うと、立ち上がった。

「店が終わったらすぐに帰って来るから。」

心配で仕方がないといった様子で出て行った道人さんに、私は何の言葉も掛けられない。

「はあ…。」

ベッドに寝ていても、身体がだるい。

「参ったな…。」

私は天井を見ながら、ポツリとつぶやいた。

私はどうしたいんだろう…。

今は自分の気持ちも分からない。

< 206 / 258 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop