ちゃんと伝えられたら
道人さんがベッドの端から座ったままそっと私に覆いかぶさった。

何も言わずに胸を貸してくれる道人さんに甘えるように私は泣き続けた。

「志保ちゃん…。」

どうやらそのまま私達は眠ってしまったようだ。

私は重みを感じて、目を覚ました。

ベッドで私を抱きしめて眠る道人さん。

「ええっ?」

驚く私の声に、道人さんがピクリと動いた。

「ああ、おはよう、志保ちゃん。ゆっくり眠れた?」

真っ赤になった顔を見られた私はどうしたらいいのか分からない。

「一緒に眠ってしまったみたいだね。」

思いがけず、二人で朝を迎えてしまったようだ。

目の前にある道人さんの笑顔にドキドキする。

「熱が下がったみたいだね。自分の家に帰るかい?」

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