ちゃんと伝えられたら
振り返った坂口さんの表情は…。

「初めて坂口さんを怖いと思いました。」

そこには自分の意にならない事に苛立った男性の顔があった。

「違う。」

「えっ?」

「篠田は今そういう顔をしていない。」

坂口さんのそんな様子に気を取られている私を、坂口さんは強引に連れていく。

ここはどこ?

「ラーメン2つ、大急ぎで。」

端っこの席に座るなり、大声で叫ぶ坂口さん。

「いらっしゃい。」

店の御主人らしき人が坂口さんに話しかけた。

「兄貴がここに女の人を連れて来るのは初めてじゃない?」

店は私達が座ったカウンター席しか空いていなかった。

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