ちゃんと伝えられたら
しかもよくよく考えたら、裏口から入ったような気がする。

あれ…?

「俺は弟の道人(みちと)、よろしくね。」

私は伺うように浅く頭を下げる。

「兄貴、この人は?」

坂口さんは一瞬うるさいという顔をした。

「部下の篠田だ。」

「ふ~ん。」

道人さんは私をじろじろと見ると、こちらに向かってニッコリと笑った。

「同じ会社の篠田志保と申します。」

その後は何と言葉を続けて良いのか分からなくて、私はまた頭を下げた。

「とにかく時間がない、早く食べさせろ。そして篠田の機嫌を直してほしい。」

「えっ?」

私と道人さんは同時に声を上げた。

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