ちゃんと伝えられたら
「どうも篠田は何か俺に伝えたいらしい。落ち着いて話すためにもお腹を満たしてほしいんだ、お前のラーメンで。」

「えっ?」

「篠田は何かに諦めている顔をしている。それを伝えること自体もだ。その理由が知りたい。」

「了解。」

道人さんは調理場へ戻って行く。

「どうして…。」

私は坂口さんの言っている事の意味が分からない。

「それが篠田の一番悪い所だ。いつも俺に一方的に指摘をされて何も言わない。だから篠田が俺を怖がっているとしか思っていなかった。」

そして坂口さんは私に優しい笑顔を向けた。

「篠田は俺を怖がっていないと言った。それならちゃんと伝えたらいいんだ。その前に諦める事はない。」

「あっ…。」

それは私自身が把握しきれていなかったこと。

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