ちゃんと伝えられたら
「篠田の仕事が遅いのは、その仕事に対して確実な方法を自分で実践しているからだ。だからこれからはその過程もちゃんと報告してほしい。」

「は…い。」

私は坂口さんの言葉にゆっくりうなずく。

「仕事によっては、結果さえ良ければいいというものだけじゃない。そういう意味でも篠田はこのプロジェクトに必要な人間なんだ。」

「はい、お待ち。」

道人さんはニッコリとラーメンを私達の前に出す。

「俺のラーメンであなたの機嫌が直せるなら、これからもどんどん寄って下さいね。」

それだけ言うと、道人さんは坂口さんにニッコリ笑うと行ってしまった。

「このラーメンも同じだ。この味にたどり着くまで、弟もとても時間と労力をかけたんだ。篠田の仕事ぶりと似ているだろう。とにかく食べてみろよ。」

私はラーメンに手を合わせると、そっと麺を口に入れる。

「おっ、美味しいです。」

見た目はどこにでもあるような醤油ラーメン。

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