ちゃんと伝えられたら
出社すると、坂口さんの指示書がデスクに置いてあることが多くなって来た。

しかも週に2回ほどはいろんな分野との会議が入る。

その会議録をまとめるだけでも大変なのに、坂口さんの指示書はそれを更に詰めた内容ごとの書類。

内容が先走ったりまた戻ったりして、頭がごちゃごちゃになって来てしまう。

「えっと、ここで決まったことが、次では何かの都合でやり直しになったんだったよね…。何だったっけ?」

たくさんの資料とパソコンの中身を確認しながら、私なりの覚書を作っていく。

もしかするとこんな事をしているから、作業が遅くなってしまうのかもしれない。

坂口さんも忙しいらしく、突然帰社したと思った途端、作成書類を見せるように要求される。

「だめだ、予定も把握しなくちゃ。」

私の覚書の項目も増えていくばかりだ。

「篠田。」

「あっ、お帰りなさい、坂口さん。」

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