ちゃんと伝えられたら
声を掛けられて、初めて坂口さんの帰社に気が付く事もしばしば。
「誰かもう一人事務を配属してもらうか?」
「えっ?」
この頃は仕事の指示ばかりだった坂口さんから意外な言葉が漏れた。
「私だけはダメですか?」
私はあからさまに落胆してしまう。
私なりに一生懸命やって来たつもりだったけれど、やっぱり私だけでは頼りないという事なのか。
それとも坂口さんは私の仕事に満足出来ないのだろうか。
「…違う。」
坂口さんは優しく笑う。
「…篠田の身体が心配なんだ。」
私は思いがけない坂口さんの言葉にハッとする。
「篠田が弱音を吐かない事は良く分かっているつもりだ。でも俺はどうしても出先から直帰する事が多い。数日前に篠田の退出時間を見て驚いたんだ。」
「誰かもう一人事務を配属してもらうか?」
「えっ?」
この頃は仕事の指示ばかりだった坂口さんから意外な言葉が漏れた。
「私だけはダメですか?」
私はあからさまに落胆してしまう。
私なりに一生懸命やって来たつもりだったけれど、やっぱり私だけでは頼りないという事なのか。
それとも坂口さんは私の仕事に満足出来ないのだろうか。
「…違う。」
坂口さんは優しく笑う。
「…篠田の身体が心配なんだ。」
私は思いがけない坂口さんの言葉にハッとする。
「篠田が弱音を吐かない事は良く分かっているつもりだ。でも俺はどうしても出先から直帰する事が多い。数日前に篠田の退出時間を見て驚いたんだ。」