ちゃんと伝えられたら
私はいつもの癖で朝一番でスマホを覗いた。

-明日は出かけられなくなったから、夕食を一緒に食べないか。今から出て来られないか?-

昨晩のラインはまだ続いていたようだ。

「ええっ?」

私は時間を確認する。

もう時間は9時、坂口さんはとっくに出社しているだろう。

私は返信を諦めて、伸びをする。

「こんな日はうちに居ても滅入っちゃうよね。」

私は映画でも見に行こうと思い立って、支度を始める。

普段なら家で溜まった家事をするところなんだけれど…。

「思いきり悲しい映画でもしていないかな。」

どんな理由でもいい、思いきり泣いてしまえば、かなり気持ちが楽になるような気がする。

私は待ち合わせをした駅のそばの映画館へ向かう。

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