教育係の私が後輩から…
最近、私への嫌がらせも随分減ってきてる。
多分、誠一郎と七本が、私の周りに目を光らせてくれてるからだろう。有り難くはあるが、その分私への敵意を持つ者が増えてるのも確かだ。
このまま何も起こらなければ良いのだが…
手首の捻挫も良くなり、やっと本来の生活が戻りつつある。今までの遅れを挽回する為、私はひたすら仕事に打ち込んでいた。
そんな時、私のデスクの電話がなった。
「はい。佐伯です。」
『………』
「もしもし?」
『ガチャッ』
なにも言わず電話は切れてしまった。
「どうしました?」
首を傾げる私に、向かいに座る誠一郎が声をかけた。
「ううん。何でもない。」
誰だろう…?
電話の向こうで、少しざわついてる音が聞こえた気がする。
誰だろうかと考えてると、再び電話が鳴り、私が出ると、なにも言わず切れてしまう。
部内の人間かと疑い、周りを見るが、それらしい人は居なく、それからも何度も無言電話が続いた。
「はぁ…」
やっと仕事出来る様になったのに…
これじゃ、怪我してる時と変わんないじゃん!
寧ろ、頭の中をもってかれてるから、今の方がよっぽど酷い。