教育係の私が後輩から…
今日、誠一郎は専務と神戸に出張で、朝から居ない。そんな中、七本はやたら私の身体を気遣い私の側に居る。
「昼飯は外に食べに行こうぜ?この近くに無農薬野菜を使った美味い物食べさせる店が有るらしいんだ?」
こいついつから健康志向になったの?
「なぁ? 靴はヒールの無い物に替えろよ?」
七本は会社のロビーで、私の腰に手を添えた。
「ちょっと、何なの!?」
「ロビーは滑りやすいから、足もと気を付けろ?」
はぁぁぁ?
「全て猪瀬さんから聞いてるから?なにも心配しなくて良い。」と、七本は私にだけ聞こえるように言った。
また…誠一郎はなに話したのよ!?
「悔しいけど、仕方ないよな?」
なにが?
意味わかんない!
七本の案内して貰ったフレンチカフェで食事して、気になってることを聞いてみた。
「ねぇ、猪瀬君からなに聞いたの?」
「お前達の事だよ?」
「私達の事?」
「猪瀬さんと付き合う事にしたんだろ?
まぁ俺も相手が悪かったよね?
俺と猪瀬さん、どっちとるって言われたら、俺が女だったら、やっぱ猪瀬さんだもんな?
外見良し、家柄良しって、どう考えても勝ち目ないわ!」
「……」
「佐伯が社長夫人か…?」
「あのさ…どういう話聞いたか知らないけど、まだ、何も決まって無いし、数日前にしたのは事実だけど…それでも、私が社長夫人なんて、無理でしょう?」
「えっ!?
妊娠してるんじゃないのかよ!?」
「……はぁ…数日前にして妊娠とか分かるわけないでしょ!?」
「え? 数日前にしただけ? 妊娠してないのかよ!?」
「もしかして…私が妊娠してるって聞いて、ここの店選んだの?」
七本は、私の話を聞いてホッとした顔を見せた。
「あんた良いパパになるよ?」
「じゃ、まだ、俺にもチャンス有るんだな?」
「それとこれとは話が違う!って聞いてないし!」
七本は私が妊娠してない事が、余程嬉しいのか、テンション上げて、格差婚は難しいなどと、一人で論じていた。