幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



「ひーな」


恐る恐る、声のするほうに視線を向けてみれば、呑気にこちらに手を振っている榛名くんの姿。



いちおう榛名くんは学年では有名人。
モテるから女子たちが騒ぐ注目の的の人。



そんな人に、あんな堂々と名前を呼ばれて、クラスにいた女子たちの視線がほぼ全部わたしのほうに向いた。


ひぃぃ……こわっ……!


「え、榛名くんに呼ばれてるじゃん」


ほとんど関わりのない榛名くんからの呼び出しに杏奈も驚いている。


失敗した……学校では必要最低限話しかけてこないでと言っておくべきだった。



すると、わたしが反応しないのにしびれを切らしたのか、教室に入ってきて、わたしの席までやってきた。


クラスメイトの視線が一気にこちらに集まり、静まり返る。


「ひなのくせに僕のこと無視するんだ?」

「なっ、そんなこと……」


うっ、周りの視線が痛い……!

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