幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



「そんなあわてる?」


「あ、慌てるでしょ!!せ、洗濯物はわたしがやるから、これ冷蔵庫にしまっておいて!」


さっき買ってきたばかりの買い物袋を榛名くんに渡した。

すると、それを受け取ってキッチンに向かうかと思えば。



「びしょ濡れ」

「え?」


わたしを上から下までジーッと見てそう言った。


あ、そうだった。わたし雨の中、走って帰ってきたんだ。

早く着替えないと。


「透けてる」

「何が?」


榛名くんの視線が、わたしの顔から少し下に落ちた。

そして、一点を指差した。


「ピンク」

「……は、い?」


何言ってるの?って顔で榛名くんを見てみれば。


「エロいね」

「……?」


「下着透けてるって言ってんの」

「……っ!?」


榛名くんのデリカシーのなさは、誰にも止められない。

< 47 / 391 >

この作品をシェア

pagetop