幼なじみの榛名くんは甘えたがり。



***


「あのですね、榛名くん」


時刻は23時を過ぎていた。

寝る前に榛名くんとテーブルを挟んで話し合いをすることにした。


「……なに、眠い」


ふわっとあくびをして、話を聞いてくれそうな態度ではない。


けど、これから一緒に住んでいくにあたって、いろいろルールみたいなのを決めたほうがいいと思う。


変なことされたり、周りに変なこと口走られたりしたら心臓がいくつあっても足りない。



「まず、この同居のことは周りにバレてはいけないと思うですよ」

「そうですか」


「そうなんです!だから今日みたいな誤解を招くようなことはやめてくださいと言いたいのですよ」


「誤解招くよーなことした覚えないんだけど」



「いやいや!リボン!届けてくれたのはありがたかったけど、あんな堂々とはやめてほしいの」

内心ヒヤヒヤだったんだから。

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