限りない愛~甘い彼に心揺れて~
突然帰ると言ったから、意味が分からなくて困惑しているのだろう。


「何で俺の気持ちが同じじゃないと言うの? 同じだろ? 俺だって、真帆が好きだし、もちろんずっと一緒にいたい。これから先、何があっても真帆を手放すつもりないんだけど。なにか勘違いしていない?」

「勘違い? だって、大ちゃんは結婚したい人としか付き合うつもりないんだよね? だから、ずっと一緒にと今も言ったけど、それは大ちゃんに結婚したいという人が現れるまでのずっとなんでしょ? そんなの嫌だ……」


付き合うつもりも結婚するつもりもないのに、一緒にいるのは辛すぎる。私はそんなに強くない。

悲しくなって、涙が出そうで……出ないよう唇を噛み締める。そんな私に大ちゃんは目を丸くさせてから、なぜか笑う。


「やっぱり勘違いしてるよ。俺がちゃんと言わないのがいけないんだろうけど」

「えっ?」

「わざわざさ、結婚を考えていない人に言わないと思わない?」


大ちゃんがどういう意味で何を言っているのか全然理解できなくて、私はまた「えっ?」と聞き返す。

彼は私の手を握って、再度ソファーに座らせた。
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