限りない愛~甘い彼に心揺れて~
「あ、忘れてた」
「えっ、忘れるものなんですか?」
「真帆の姿を見たら、忘れたよ」
「私のせいですか?」
理不尽だなと、頬を膨らます私を副社長は「冗談だよ」と笑って、再度自分の隣を叩く。
「しゃあさ、駅まで送らせて。まだここからだと10分はかかるだろ? そのくらいの時間ならあるよね?」
「はい、駅までなら問題ありません」
会食を忘れる副社長の言葉だけでは心配だったが、運転手さんの返事を聞いて、お言葉に甘えることにした。
副社長の隣に座り、黒色のバッグを膝の上に置いた。
「残業だったの?」
「いえ。定時には終わったんですが、友達と話をしていたのでこの時間になりました」
「そうか、残業するほど忙しいなら人員を増やすよう人事に言おうかと思ったけど、大丈夫なんだね?」
「はい、いつもは定時に帰れているので、不満も何もありません」
副社長は「良かった」と目を細めて、私の頬に手を触れていたが……「着きましたよ」と運転手さんに言われ、離した。
今のは何だったの?
触られた頬が熱くなり、心臓の動きも速くなった。
「えっ、忘れるものなんですか?」
「真帆の姿を見たら、忘れたよ」
「私のせいですか?」
理不尽だなと、頬を膨らます私を副社長は「冗談だよ」と笑って、再度自分の隣を叩く。
「しゃあさ、駅まで送らせて。まだここからだと10分はかかるだろ? そのくらいの時間ならあるよね?」
「はい、駅までなら問題ありません」
会食を忘れる副社長の言葉だけでは心配だったが、運転手さんの返事を聞いて、お言葉に甘えることにした。
副社長の隣に座り、黒色のバッグを膝の上に置いた。
「残業だったの?」
「いえ。定時には終わったんですが、友達と話をしていたのでこの時間になりました」
「そうか、残業するほど忙しいなら人員を増やすよう人事に言おうかと思ったけど、大丈夫なんだね?」
「はい、いつもは定時に帰れているので、不満も何もありません」
副社長は「良かった」と目を細めて、私の頬に手を触れていたが……「着きましたよ」と運転手さんに言われ、離した。
今のは何だったの?
触られた頬が熱くなり、心臓の動きも速くなった。